Q&A 社会保険・労働保険

年金で保険料のもとをとるには何歳まで生きればいいのか?

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独身会社員(国民年金+厚生年金)のケース(40年加入した場合)

40年間厚生年金に加入した場合の保険料の負担総額はいくらか

①給与(標準報酬月額)30万円の厚生年金保険料は5万4900円(30万円×厚生年金保険料率18.3%)です。

②40年間加入したとすると×480カ月(12カ月×40年)=2,635万2千円(全額)となりますが、そのうち、本人負担分の保険料は会社負担分と折半です。

したがって2,635万2千円÷2=1,317万6千円が40年間で負担した保険料の総額となります。

何歳まで生きればもとがとれるのか?

給与30万円の人が40年間厚生年金を掛けた場合、もらえる年金は概算で計算すると次の金額になります。

国民年金分 77万9300円+ 厚生年金分78万9264円(30万円×5.481/1000×480カ月)=年間156万8564円

負担した保険料は先ほど計算した1,317万6千円となりますので、1,317万6千円÷もらえる年金の1年あたりの金額156万8千円≒8.4年→約8年4カ月となります。

65歳から年金を受給したとすると8年4か月後の73歳4か月まで生きて年金を受け取ることができれば、元が取れたという計算結果になります。

ところで、もう一つ忘れてはいけないのは税金との関係です。年金保険料を払った金額に応じ、所得税は安くなり、逆に年金を受け取る場合には所得税が課せられます。

厚生年金保険料を負担したときに安くなる所得税はいくらか?

所得税と住民税の計算上、厚生年金保険料は「社会保険料控除」として、負担した保険料に応じて所得税が安くなるしくみになっています。

独身会社員で扶養する家族がいない場合、給料が月額30万円(賞与なし)の上記の例の独身会社員の税率は所得税、復興特別所得税、住民税をあわせて20.21%となります。

年間での厚生年金保険料の負担が329,400円となるため、329,400円×20.21%=66,571円の税金が社会保険料を負担した分に対して安くなる計算となります。

仮に40年間加入した場合、66,571円×40年=2,662,840円の税金が安くなったと考えることができます。

年金をもらう際にかかってくる税金はいくらか?

年金をもらう場合ですが、今度は逆に税金がかかってきます。上記の計算で年間の受給額は156万8,564円と概算で計算しました。

このケースで税金はいくら課税されるのでしょうか。

年金を65歳から受け取る場合で他の収入がないと仮定すると、受け取った年金に対して課税される所得税は、

156万8,564円-120万円(公的年金から差し引くことができる控除額)=36万8,564円に対して課税されます。

ただし基礎控除38万円(住民税は33万円)があるため、結果として今回みたケースの場合は所得税は課税されません。(住民税はわずかに課税されますが、年金所得に対して課税される金額は3千円程度になります。)

 

まとめ

掛けた保険料:1,317万6千円掛けた保険料に応じて安くなる税金:266万2,000円

差引実質負担額:1,051万4千円となります。

したがって、1,051万4千円÷もらえる年金156万8千円=6.7年となります。65才から年金を受給し始めた場合、71才8か月まで生きれば元はとれたと考えることができると思います。

いやいや、税金は税金、別物だと考えるのであれば73才4か月が分岐点になります。

 

注※年金の計算は概算で計算してありますのでご注意ください。また、年齢計算や所得税、住民税等の計算は上記の例のケースにあてはめた場合の参考例です。

税金は所得に応じて税率が異なるため、すべてのケースであてはまるわけではありませんのでご注意ください。

 

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