①口座引き落としにする。(納付期限3/15→引き落とし日4/20になります。)
所得税の納付期限は平成29年分の確定申告の場合、納付期限は平成30年3月15日となります。
ここで、平成30年3月15日までに納付方法を「振替納税」(口座引き落とし)にする手続きをしておけば、引き落とし日が平成30年4月20日になります。
※毎年引き落とし日は異なりますが、例年だいたい4月20日ごろが引き落とし日となっています。
一度振替納税の手続きをしておくと、それ以降の年分も口座引き落としとなります。
利子税も延滞税もかかることなく、3月15日の納付が約1か月先延ばしにすることができるわけです。
手続きも指定の用紙に引き落とし口座を記入、押印するだけなので、簡単です。振替依頼書は国税庁HPよりダウンロードできます。↓
[手続名] 申告所得税及び復興特別所得税、消費税及び地方消費税(個人事業者)の振替納税手続による納付
振替納税の注意点
振替納税の場合、領収証書が発行されません。領収証書が必要な場合は、最寄りの金融機関又は所轄の税務署の窓口で現金で納付してください。
②納税額の半分以下までを平成30年5月31日までに分割して支払うことができます。
納税額が1度に支払えない場合、納税額の半分以上を3月15日までに納付し(振替納税の場合は4月20日に引き落とされます。)、
残りの半分未満を5月31日に支払う(振替納税の場合も5月31日に引き落とされます。)ように指定することができます。(「延納」といいます。)
この「延納」は所得税申告書 第1表の右下に「延納の届出」という欄があるので、そこに申告期限までに納付する金額と延納する金額を記入します。
注意点1 「延納」は納税額の半分までしか認められません。
例えば申告金額が100万円だったとすると、
100万円÷2=50万円について3月15日まで(振替納税の届出をしている場合は4月20日に口座から引き落とされます。)に支払えば、残りの50万円を5月31日までに納付することができます。(振替納税の場合は5月31日に口座から引き落とされます。)
※延納額は納税額の半分以下なら、自由に決められます。例えば、納税額100万円のうち、期限までに納付する金額を80万円とし、残りの20万円を延納するということもできます。
注意点2 「延納」すると利子税がかかります。
延納をすると3月16日~5月31日までの期間に対する利子税が発生します。平成30年は年1.6%の割合になっていますので、上記の例で計算すると、
50万円×1.6%×77日(3/16~5/31)/365日=1,687円となり、1600円の利子税がかかることになります。
③利子税を払わずに「延納」するには
上記の例で100万円の納税のうち、50万円を延納すると、利子税がかかってきます。ところが、計算した結果が1000円未満の場合、利子税はかかりません。
たとえば、100万円の納税額のうち、29万9千円を延納すると・・・
延納額29万9千円→290,000円(10,000円未満切り捨て)×1.6%×77日/365日=978円となります。
利子税が1,000円未満になるため、利子税はかかりません。
※利子税の割合は毎年変わります。
まとめ
振替納税は納付日が1か月先送りできることはもとより、1度手続きしておけば、来年以降も自動的に口座引き落としになります。わざわざ銀行へ納付書を3月15日までに持っていく必要がないためとても便利です。